初めて口笛吹けた日のこととか覚えてないでしょ。
とかニヤニヤしながらおかんに言われた。
うむ。覚えてないな。
なんかあったっけ。
ガキンチョだった頃、僕は外で遊んでいて、ある日大慌てで家に帰って来たんだって。
「おかーさんおかーさん!!!」
ぜぇはぁぜぇはぁと息を切す俺におかんも、
「どどどどどーしたの!?」
と思わず尋ねる。
「口笛吹けるようになった!見てて見てて!」
ぽかーんとするおかん。
ところがふひゅる〜、ふひゅる〜、と空振りばっかりでうまく吹けない。
そんなゼエゼエ息切らしてたら吹けるもんも吹けないだろうに、必死になってる僕の姿があまりにも滑稽で、おかんはケタケタと笑いながら
落ち着け、落ち着け、と。
俺をなだめるが、さっきふけたのに吹けないもんだから、自分がウソついたと思われるのがイヤだったのか、僕は泣き出したそうな。
で、泣きながら口笛吹こうとするんだけど、泣いてちゃ口笛なんてなおさら吹けるわけない。
それがおかしくておかんはさらに笑う。
それが悲しくて俺はまた泣き出す。
いやあ、子供ってかわいいもんだ。
あの気持ちは子供育てないとわからないね。
とおかんは語る。
うーん、確かに。
それが自分だと思うとバカみたいだけど自分の子供が自分に口笛吹けるとこをわざわざ見せにきたりしたらたまらんだろうな。
と、心温まる話。
でも笑いすぎだろ。
ふとしたことから俺が小・中学生ぐらいの時の話になったりしてね。
そんな話聞きたくもないけど、自分が覚えてないような話とか聞くと、へぇ、そんなことあったんか、みたいな意外な気分になる。
聴いてくれるかい?
その日、家族4人で駅前のスーパーだかに歩いて出かけたそうな。
買い物もそうだけど、当時俺が学校で描いたポスターだか何だかがそのスーパーに貼りだされることになったとかで、それを見に行くのが目当てだとかで。
今の俺ならそんなもんいちいち見にいかんでええわ、みたいなリアクションになるだろうけど、クソガキの感性だからね、まんざらでもなくちょっと嬉しかったのかもね。
で、途中で突然俺が姿を消したんだって。
当時はケータイなんてものはない。
探しても見つからないもんだから、おかんたちはせっかく皆そろってのお出かけだったのに、とブツクサ言いながら家に向かったそうな。
で、帰る途中に、ひょっこり俺が姿を現したんだって。
全くどこへ行っていたのか、とおかんはひどく俺を叱り付けたみたいなんだけど、家に帰ってからそれを後悔したそうな。
その日は母の日でね。
家族から抜け出した俺はこづかいをはたいて花屋でカーネーションを買って、あらかじめ用意してたリュックサックにそれを隠し持って、怒られても家につくまで何も言わなかったんだって。
エー(´Д`;)、ソレ、俺?(゚Д゚)
人違いのような気がしてならないんですけど。
なんかいい話だなー。
俺本人はほとんど覚えてないんだけど、おかんには結構印象深い出来事だったみたいだね。
だけど言われてみればそんなこともあったようなないような・・・。
それにしても俺って昔は結構粋な奴だったんだね。
見直したよ。
どこで道を誤ったのかな。
あの頃は自分にも明るい未来が待ってるって信じてたからそのせいかもな。人生ってのは予想もつかない幸せが待ち受けてるもんなんだって思ってた。
俺を腐らせたのは時代だ。
時代のせいにしときゃ、誰かのせいにして人を傷つけなくて済むから時代のせいにしておけ、と誰かが言ってた気がするから俺もそうしよう。
事情はもう割愛するとして、家庭の事情でドタバタしたときに、幼なじみの女の子のMちゃん(仮名)が先日我が家に駆けつけてくれました。
彼女とは僕が生まれて3ヶ月目ぐらいからのつきあい(主に母親同士の)だったわけですが、必然的に僕とMちゃんとも交友関係にムリヤリ結び付けられました。
ヘタすると押しかけ女房で結婚させられてた恐れも大です。
僕は物心つく前から彼女にいじめられ続け(向こうは遊んでるつもりで悪気はない)、毎回、同い年の女の子に泣かされては家に逃げ帰る日々を送っていました。
おかんは、Mちゃん効果で僕が女性不信になるんじゃないかと本気で心配したそうです。
今、僕の髪の毛が薄いのは、毎日Mちゃんに髪の毛を引っ張られたからだと僕は未だに信じて疑いません。
そのMちゃんが引っ越していったのは僕が小学校4年生の時。
いつも彼女を煙たがってた僕も、いざそんな話になると少し寂しさを感じたのを覚えてます。
彼女が引っ越していったのは隣の県ですが、当時小4の僕にとっては遠い世界に感じてしまったわけです。
その小4以来、3〜4回?数える程度の再会がポツポツとあったものの、僕の頭の中ではMちゃんは小学校4年生です。
その彼女がいい年になって目の前に現れたわけですが。
んー。
ヤンキーだな。
ヤンママだ、ヤンママ。結婚してないらしいけど。
でもしゃべり方とか昔のまんま。
ネットやメールの交流すらなかったのに、なんか全然久しぶりって感じしなく、ごくふつーにしゃべってるあたりが自分でも不思議でした。
さて、実はここまでが前置き。
当然彼女と思い出話になったわけですが、案の定、昔の僕の情けないエピソードのオンパレードでした。
僕って過去のことって意外とよく覚えてるんだけど、今回出てきた話はほとんど覚えてなくて、人間って自分で自覚してる以上に色んな歴史を歩んでるんだなーとか思ってみたり。
で、聞いた話で一番なさけねーと思った思い出話をここで紹介。
幼少期のMちゃんと僕は、外で雪合戦をすることにしたそうです。
始めー!
ってことでMちゃんが僕に雪をぶつけたら、僕は泣いて家に帰ったそうです。
取り残されたMちゃんは
「ぶつけなきゃ『合戦』じゃないやん・・・」
と、寒空の下、あっけにとられてたそうな。
・・・・・。
・・・・覚えてネーヨ_| ̄|○